建物の賃貸人が倒産した場合の賃借人を巡る法律関係

皆様の会社のオフィスは、自社所有でしょうか、それとも賃借でしょうか?本社は自社所有ビルである場合も、支店や営業所については、建物を一棟ごと借り切ったり、あるいはテナントビルの一室を借りたりしている例が多いのではないでしょうか。今回は、このように建物を賃借している場合に、賃貸人であるビルオーナーが倒産してしまうと、賃借人は法律上どのような立場に置かれるのかについて、ご説明したいと思います。   ビルオーナーの倒産なんて、かつてバブル経済が崩壊した時代の話ではないのか。そのように訝る皆様の声が聞こえてきそうです。しかし、2000年代半ばのいわゆるミニバブルの時期以降、大都市圏では多数の高層オフィスビルが続々と竣工し、オフィスの供給は一貫して増加しています。一方、低成長経済のもとで、オフィス需要は伸び悩んでいるのが実情です。そのため、貸しビル事業者間の競争が激化しており、老朽化したビル、立地条件の悪いビルを多く抱える事業者、あるいは個人オーナー等の小規模事業者の経営状況は悪化しています。従って、現在もビルオーナーの倒産は散見されますし、今後増加する可能性が高いと思われます。